包茎手術体験記

術後2日目〈水疱と痛み〉

丑三つ時。草木も眠る静寂の中、奴は暴れ続けている。 ふと目が覚めた。早く寝たからだろうか。そんな事すら考えていないぼんやりとした頭で、寝ぼけ眼をこすりながらトイレに向かった自分は、そこで目にしたブツに戦慄した。 異様に赤黒い亀頭。そこから生…

術後1日目〈激痛の帰路〉

手術後、帰路に着いた自分を待っていたのは激痛だった。 クリニックを出て3mで悟った。これはヤバいと。帰り支度を済ませている間に麻酔の効果は完全に切れてしまったようで、自分の陰部は、先ほどまでの大人しさが嘘のように悲鳴をあげ続けている。 じんじ…

包茎手術体験記 No.4〈手術〉

麻酔がまあまあ痛い 手術が始まるという事で手術台に下半身を露出した状態で寝転がらされ、少し待っていると、奥からおじいさんが出てきた。すると、胡散臭医が「じゃあ院長先生来たから手術はじめますね。」と言った。 胡散臭医が手術するのだと思い込んで…

包茎手術体験記 No.3〈診察〉

胡散臭い医者には高額な治療費がつきもの 当日、朝から落ち着かない気分で午前の予定を済ませ、クリニックへ向かった。外装はクリニックらしく小綺麗で、中に入ると良い感じの黒いソファがあり、落ち着いた雰囲気が漂っていた。完全予約制で鉢合わせはないと…

包茎手術体験記 No.2〈電話〉

どこで電話をかければ…? 最初の難関はそこだった。まさかこんな所で躓くとは。 自分は実家暮らしだ。基本的に誰かが家にいる上に、部屋の扉は今時珍しい襖である。つまり、声が丸聞こえだ。包茎手術の話など聞かれたくない。 かと言って外に出ても東京には…

包茎手術体験記 No.1〈前書き〉

今日、22年間に及ぶ包茎人生の幕が降りた。 普通の人が何歳で包茎を卒業するのかは知らないけれど、割礼にしては遅すぎるくらいなのだと思う。今まで、ぬくぬくと皮に守られてきた亀頭が「なぜ切った!!」と悲痛な叫び声をあげている。自分も、気が遠くなる…